「勝てる脳」のきたえ方 「心」と「技」に脳科学で迫る 柏野牧夫 NTTコミュニケーション科学基礎研究所 フェロー 柏野多様脳特別研究室 室長
スポーツの上達には、筋力や心肺機能を高めることが不可欠である。しかし、それだけでは不十分だ。スポーツでは「心・技・体」が切り離せないと言われるように、強靭でしなやかな「体」加えて、身体を最適に操るための「技」、精神状態を自在にコントロールできる「心」を手に入れて初めて、パフォーマンスの向上が期待できる。では、そのために何をすればいいのか—。その難問に挑む「Sports Brain Science Project(スポーツ脳科学プロジェクト)」のリーダーである柏野牧夫氏および研究メンバー、さらにはアスリート、識者などに、「勝てる脳」のきたえ方について聞いていく。

SPECIAL CONTENTS | 2022.3.15

第14回(前編)
ドラムと研究の両輪で、音楽と人間の本質に迫る

奏者からドラマー研究の開拓者へ


今回のゲストである藤井進也氏は、ドラマー研究という新領域を開拓する若き研究者だ。藤井氏は大学時代、寝食を忘れるほどドラムに打ち込み、プロになろうかと迷いながらも、研究者の道を選択。プレイヤーの視点を持ちつつ、一流の奏者であるために何が必要なのか、良い音楽を奏でるとはどういうことなのかを、身体と脳の研究を通して追究している。柏野牧夫氏もまた、スポーツ脳科学の研究において、自ら実践者であることを旨としてきた。プレイヤー目線を持つ研究者同士が、共通の問題意識とめざすべき研究について語り合った。

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SPECIAL CONTENTS | 2022.3.15

第14回(後編)
ドラムと研究の両輪で、音楽と人間の本質に迫る

多様性のサイエンスから人間とは何かを解き明かしたい


現在、柏野氏と藤井氏らは、ドラマーのジストニアをテーマに共同研究を進めている。ジストニアとは、自らの意思とは関係なく身体が動いてしまうなど、身体運動の制御ができなくなるという、ミュージシャン生命を脅かす難病だ。ジストニアに苦しむプロのドラマーを対象に、どういった状況下で症状が出るのか、そのときどのような神経活動が起こっているのかを明らかにして、メカニズムの解明に迫ることで、ジストニアや、スポーツの世界で問題となっているイップスの治療法につなげたいという。同時に、人間の多様性に焦点を当てつつ、リズムに合わせるという人間の特異な能力を通して、音楽と人の本質に迫る未踏の研究にも挑戦していく。

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SPECIAL CONTENTS | 2021.9.27

第13回(前編)
遠隔時代の身体

視覚障がい者との接触コミュニケーションを通じて遠隔コミュニケーションの可能性を探る


美学者として人間の身体の研究をしている伊藤亜紗さんは、それぞれの身体の固有性に着目したうえで、コミュニケーションの問題について考察している。とくに、コロナ禍で普及したオンライン会議などの遠隔コミュニケーションの課題と可能性について探っている。その一つのヒントとなるのが、障がい者とのコミュニケーションだ。触覚が抜け落ちた遠隔コミュニケーションの課題と、その新たな可能性について語った。

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SPECIAL CONTENTS | 2021.9.27

第13回(後編)
遠隔時代の身体

固有な身体性と遠隔コミュニケーションについて考える


後編では、前編の伊藤亜紗さんのご講演に続き、柏野牧夫フェローと対談していただいた。両者とも、人間(身体)の研究をするうえで、出発点となっているのが固有な身体へのまなざしだ。人それぞれの違いに着目しつつ、共通項を見出していくことで、人間への理解を深めようとしている。多様な人間同士のコミュニケーション、とくにコロナ禍でデフォルトになった遠隔コミュニケーションについて、その課題と可能性について議論した。

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SPECIAL CONTENTS | 2018.4.16

第12回(前編)
音楽とスポーツの密なる関係

楽器演奏の上達とスポーツの上達は似ている


今回のゲストは、ピアニストの技術の向上など、音楽家に資する研究を手がける古屋晋一氏。かつてピアニストを志しながら、学生時代に部活でスポーツにも親しんできたという古屋氏は、「音楽の演奏とスポーツとは本質的な部分の問題意識が似ている」と語る。もとより聴覚の研究者として、脳における聴覚系と連関に興味を持ち続けてきた柏野牧夫氏が、古屋氏と身体技術向上の肝となる脳のはたらきについて、議論を交わした。

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SPECIAL CONTENTS | 2018.4.16

第12回(中編)
音楽とスポーツの密なる関係

左右の奇妙な非対称と局所性ジストニア


古屋氏の代表的な研究の一つに、音楽家に発症する脳神経疾患である「局所性ジストニア」の治療法の開発がある。かつて古屋氏自身も「局所性ジストニア」を患い、治療法を開発したいという思いから研究者の道を歩むことになったという。じつは、この病気は、ゴルファーやピッチャーに発症するイップスと同じものであり、過度の訓練に起因する。局所性ジストニアが示唆する脳の特性について考察する。

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SPECIAL CONTENTS | 2018.4.16

第12回(後編)
音楽とスポーツの密なる関係

全身を最適にコントロールするために必要なこと


プロの動きと素人の動きは、なぜ大きく異なって見えるのか。プロの動きが美しく、しなやかに見えるカギは、脱力や重力の活用、そして全身をコーディネイトする能力にある。楽器演奏とスポーツに通じる身体技術向上のポイントについて、音楽家に資する研究を手がける古屋晋一氏とともに、脳科学の観点から考察する。

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SPECIAL CONTENTS | 2018.4.16

第11回(前編)
誰にも止められないドリブルの極意

ドリブルデザイナーとは?


今回のゲストは、サッカーの指導者として「ドリブルデザイナー」という肩書きで活躍する岡部将和氏。横浜F・マリノスの下部組織を経て、高校、大学とサッカーを続け、その後、フットサルのFリーグなどでプレーしたドリブルの名手だ。プロを引退後は、絶対の自信を誇るドリブルを武器に、指導者として、また、ディフェンダーとのドリブル対決で国内外を飛び回る異能の人でもある。岡部氏にドリブルの極意について聞いた。

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SPECIAL CONTENTS | 2018.4.16

第11回(中編)
誰にも止められないドリブルの極意

ドリブラーは手品師に似ている!?


サッカーのドリブルの指導者として知られるドリブルデザイナー岡部将和氏。自身が開発した「カモシカ理論」を携えて、どんなタイプのディフェンダーでも、相手の動きを巧みに操り、華麗に抜くプレーは圧巻だ。なぜそのような神業が可能なのか。まるで手品を見ているかのような岡部氏の技に隠された謎に迫る。

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SPECIAL CONTENTS | 2018.4.16

第11回(後編)
誰にも止められないドリブルの極意

ドリブルを成功に導く「時間」


岡部将和氏がどのようなタイプのディフェンダーが相手でも勝てるのは、相手の動きのモデルを持ち、人間の認知の特性をうまく活用して欺いているからだと考えられる。ただし、その成功には「時間」を味方につける必要がある。1秒よりも短い時間で動きを操ることができれば、人間の認知の隙を突いた究極の技を編み出すことも不可能ではないかもしれない。

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SPECIAL CONTENTS | 2017.12.1

第10回(前編)
トップアスリートの謎に迫る

一流選手は予測の能力に長けている!?


SBSプロジェクトでは現在、アスリートの身体の動きや生体情報、脳機能の情報などを取得できる「スマートブルペン」(神奈川県厚木市)において、さまざまな実験・計測を行っている。那須大毅氏らが手がけるのは、実戦に近い状況下でのトップアスリートの計測だ。そうしたなか、女子ソフトボールの日本リーグ選手を対象とした「打者の予測」に関する実験から、トップアスリートの条件の一端が見えてきた。

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SPECIAL CONTENTS | 2017.12.1

第10回(後編)
トップアスリートの謎に迫る

さまざまな能力を持つアスリートたち


SBSプロジェクトでは、アスリートの計測・分析から、トップアスリートはどんな能力に優れているのかを探っている。「打つ」という行為一つとっても、予測し、判断し、動き、合わせるといったいくつものフェーズがあり、それぞれの場面で必要とされる能力が違うことが見えてきた。パフォーマンス向上のためには、各人の能力に合わせたトレーニングをする必要があるという。

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SPECIAL CONTENTS | 2017.4.26

第9回(前編)
バーチャルリアリティ 技術で解き明かすスポーツ選手の「技」と「心」

脳科学の計測に臨場感あるVRを活用する


「Sports Brain Science Project」のテーマの一つに、バーチャルリアリティ (Virtual Reality : VR)を用いた脳と身体の反応を探る研究がある。ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display : HMD)を装着して、実験参加者に臨場感あふれる投球映像を見せると、どのような反応が得られるのか。VRを活用して脳の情報処理の過程を明らかにし、スポーツで勝つためのエッセンスを探ろうとしている木村聡貴氏に話を聞いた。

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SPECIAL CONTENTS | 2017.4.14

第9回(後編)
バーチャルリアリティ 技術で解き明かすスポーツ選手の「技」と「心」

脳科学の計測に臨場感あるVRを活用する


「Sports Brain Science Project」のテーマの一つに、バーチャルリアリティ (Virtual Reality : VR)を用いた脳と身体の反応を探る研究がある。ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display : HMD)を装着して、実験参加者に臨場感あふれる投球映像を見せると、どのような反応が得られるのか。VRを活用して脳の情報処理の過程を明らかにし、スポーツで勝つためのエッセンスを探ろうとしている木村聡貴氏に話を聞いた。

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SPECIAL CONTENTS | 2017.3.14

第8回(前編)
DIGITAL CONTENT EXPO 2016シンポジウム「オリンピック・パラリンピックにおけるコンテンツ技術の可能性」

テクノロジーの力で人間を強化できるか?


近年、ドローンやヘッドマウントディスプレイ(HMD)、さらにはビッグデータ解析などの先端のテクノロジーを活用し、従来になかった視点でスポーツ観戦を楽しんだり、人間の身体能力の強化に役立てたりといった、スポーツとテクノロジーの融合に注目が集まっている。とくに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催へ向け、スポーツに資する先端テクノロジーへの期待は大きい。 2016年10月27日、日本科学未来館で開催されたデジタルコンテンツEXPO2016 シンポジウムにおいて、研究者とアスリートが一堂に会し、先端的テクノロジーの可能性と期待について語り合った。

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SPECIAL CONTENTS | 2017.3.14

第8回(後編)
DIGITAL CONTENT EXPO 2016シンポジウム「オリンピック・パラリンピックにおけるコンテンツ技術の可能性」

テクノロジーの進展はスポーツに何をもたらすか


2016年10月27日、日本科学未来館で開催されたデジタルコンテンツEXPO2016 シンポジウムにおいて、研究者とアスリートが一堂に会し、先端的テクノロジーの可能性について議論した。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催へ向け、アスリートの視点、研究者の視点双方から、スポーツ観戦やトレーニングに資する新しい技術への期待、課題、展望について意見を交わした。

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SPECIAL CONTENTS | 2017.2.14

第7回(前編)
プロ野球投手から研究者へ

身体の使い方、意識の持ち方がプロへの道を拓いた


25歳でプロ野球選手になり、2013年、30歳で現役を引退した横浜DeNAベイスターズの元投手、福田岳洋氏。その福田氏が、2017年1月より、「Sports Brain Science Project(スポーツ脳科学プロジェクト)」のリサーチスペシャリストとして、新メンバーに加わった。京都大学大学院で学んだスポーツ科学の知見とプロ野球選手としての貴重な経験を携えて、研究者としての歩みをスタートさせた福田氏に、プロジェクト参加へのいきさつと、研究者として、アスリートとして抱えてきた問題意識について聞く。

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SPECIAL CONTENTS | 2017.2.14

第7回(後編)
プロ野球投手から研究者へ

研究者とアスリートをつなぐ存在として


2017年1月より、「Sports Brain Science Project(スポーツ脳科学プロジェクト)」のリサーチスペシャリストとして、横浜DeNAベイスターズの元投手、福田岳洋氏がメンバーに加わった。研究者として、アスリートとして抱えてきた問題意識と自身の経験を携えて、研究者とアスリートをつなぐインタープリターとしての役割と抱負を語った。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.12.28

第6回(前編)
音とリズムでスポーツ技術の向上へ導く

筋活動を音に換える「可聴化」とは


スポーツ技術を向上させる場合、はたしてどのような取り組み方が上達への近道になるのだろうか。自らの動きを映像で振り返ったり、トレーナーから指導を受けたり、メンタルコーチングを取り入れたり、さまざまな方法がとられているが、さらによりよい方法があるかもしれない。そうした中、「Sports Brain Science Project」で取り組むのが、筋肉の力の入れ具合やタイミングを「音」に換えてフィードバックする「可聴化」の試みである。可聴化システムを担当する持田岳美氏と柏野牧夫氏に話を聞く。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.12.28

第6回(後編)
音とリズムでスポーツ技術の向上へ導く

可聴化システムのさまざまな可能性


「Sports Brain Science Project」では、筋活動を音に換えてフィードバックする「可聴化」システムを開発しているが、身体運動と音の関係をより詳しく探りながら、スポーツトレーニングに効果的に取り入れられないか研究を進めている。音の特性を生かしたさまざまな可聴化のアプローチと今後の展望について話を聞く。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.10.19

第5回(前編)
スポーツや医療に革新をもたらす「hitoe」

着るだけで生体情報が取得できる機能素材の可能性


「Sports Brain Science Project」では、スポーツ時の心拍数や筋電などの生体情報を計測し、心身の状態に迫ろうとしている。その計測の中で重要な役割を果たす計測ツールの一つが、NTTが東レと共同で開発した機能素材「hitoe」だ。導電性の機能素材hitoeを組み込んだウェアは、ただ着るだけで心拍や筋電などの生体情報が取得できるというもの。開発者であるNTT物性科学基礎研究所の塚田信吾氏と中島寛氏に、hitoeの開発の経緯と特徴を聞いた。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.10.19

第5回(後編)
スポーツや医療に革新をもたらす「hitoe」

試合時のデータから見えてきた真の姿


外科医であり基礎医療の研究者である塚田さんと、高分子材料の化学者である中島さんという、異分野の研究者の出会いから誕生したhitoe。試合時の計測などを通じて、これまで知られていなかった、アスリートの心身の状態がリアルタイムで見えるようになってきた。2020年の東京オリンピックへ向けて期待が高まる中、アスリートのトレーニングへの普及を目指していく。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.5.30

第4回(前編)
見て、動くための脳のはたらき

かくも複雑な脳の視覚系のしくみ


私たちは対象物の動きを見て、それを意識して身体を動かしていると感じているかもしれない。しかし実際には、瞬時の判断と動きが求められるスポーツでは、意識に上ってから動いたのでは間に合わない。ではなぜ、身体は反応することができるのか。脳の視覚系のしくみを探りつつ、錯覚など、視覚の特性を知ることの重要性について語る。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.5.30

第4回(後編)
見て、動くための脳のはたらき

視覚の特性を活かして、熟練者の脳と動きに迫る


脳の視覚系は、じつに複雑で多様なはたらきをしている。それがゆえに、見えたと意識できなくても身体を動かすことができたり、見方を変えることでパフォーマンスを変えたりすることができる。スポーツでは、その視覚のさまざまな特性を味方につけた者が優位に立てる。しかしどうやって? その一つの解が、多様な環境下でのトレーニングにあるという。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.5.30

第3回(前編)
生体情報から、心身の状態を探る

心拍が語る本番と練習の違い


練習ではうまくいくのに、試合になるとあがってしまい、いいパフォーマンスができない人。逆に、本番で「火事場の馬鹿力」が発揮できる人。その違いはどこにあるのか。「Sports Brain Science Project(スポーツ脳科学プロジェクト)」において、生体情報から「メンタル」成分の抽出を手がけている若手研究員、井尻哲也氏と柏野牧夫氏に話を聞く。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.5.30

第3回(後編)
生体情報から、心身の状態を探る

野球人としての経験を糧に未知の領域を切り拓く


大学時代は東大野球部に所属し、主将も務めたことがある井尻哲也さん。幼い頃から野球一筋の人生を歩む中で、つねにトップを目指して「うまくなりたい」と願い、日々練習に励んできた。研究者の道を選んだいま、自らの体験を生かして、サイエンスの側からスポーツ技術の向上の方法論を探っている。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.2.18

第2回(前編)
脳と身体で起きていることを捉え、勝つためのエッセンスと手法を探る

ICTを活用して、脳と身体の反応を包括的に捉える


潜在脳機能のプロセスを探る際、人間の身体を外から見たときに表れるさまざまな反応が手掛かりとなる。それらを包括的に集め、蓄積して、解析する。データマイニングと仮説検証の組み合わせが、この研究のアプローチである。

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SPECIAL CONTENTS | 2016.2.18

第2回(後編)
脳と身体で起きていることを捉え、勝つためのエッセンスと手法を探る

身体の動きを、音や触感により提示する「感覚フィードバック」


Sports Brain Science Projectでは、生体情報を取得し、蓄積し、解析した結果から、新たなスポーツ上達のための支援法を開発しようとしている。はたして、その支援法とはどのようなものなのか。部屋や衣服がコーチとなる日も近い!?

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SPECIAL CONTENTS | 2016.2.18

第1回(前編)
身体の操り方と心のコントロールの仕方を探りたい

スポーツ上達のための「心」と「技」に迫る研究


スポーツにおいて身体を最適に操り、精神状態をうまくコントロールできるよう、効率的にパフォーマンスを高めるための方法論を探ろうとしている「Sports Brain Science Project(スポーツ脳科学プロジェクト)」。その基本的な考え方とは?

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SPECIAL CONTENTS | 2016.2.18

第1回(後編)
身体の操り方と心のコントロールの仕方を探りたい

身体の動きや意思決定は、自覚できない脳の活動に支配されている


これまで、本人が自覚できない「潜在脳機能」のプロセスの解明を手がけてきた柏野氏。自らの趣味である野球を対象に、実践を通じて研究テーマを見出し、解明することで、自身の技の向上も目指す。

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取材・執筆
田井中 麻都佳 / Madoka TAINAKA
編集・ライター/インタープリター。中央大学法学部法律学科卒。科学技術情報誌『ネイチャーインタフェイス』編集長、文科省科学技術・学術審議会情報科学技術委員会専門委員などを歴任。現在は、大学や研究機関、企業のPR誌、書籍を中心に活動中。分野は、科学・技術、音楽など。専門家の言葉をわかりやすく伝える翻訳者(インタープリター)としての役割を追求している。趣味は歌を歌うことと、四十の手習いで始めたヴァイオリン。大人になってから始めたヴァイオリンの上達を目指して奮闘中。