Sports Brain Science Project「心」と「技」をきたえるあたらしいトレーニング法を探る

「Sports Brain Science Project(スポーツ脳科学プロジェクト)」とは、スポーツの上達支援法を開発する研究である。しかし、単に筋力や心肺機能を高めるための研究ではない。身体を最適に操り、精神状態をうまくコントロールできるよう、効率的にパフォーマンスを高めるための方法論を探ることを目的としている。
ここで必要となるのが、「潜在的な脳の働き」を解き明かす脳科学の知見と最先端の情報通信技術(ICT)だ。新たに得られた脳科学の知見を活かし、ウェアラブルセンサやヴァーチャルリアリティ、機械学習といった最先端のICTを活用したビッグデータの蓄積と分析により、新しいトレーニング法を確立すること。それが、「勝つための脳をきたえる」研究である。

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スポーツの上達には、筋力や心肺機能を高めることが不可欠である。しかし、それだけでは不十分だ。スポーツでは「心・技・体」が切り離せないと言われるように、強靭でしなやかな「体」加えて、身体を最適に操るための「技」、精神状態を自在にコントロールできる「心」を手に入れて初めて、パフォーマンスの向上が期待できる。では、そのために何をすればいいのか—。その難問に挑む「Sports Brain Science Project(スポーツ脳科学プロジェクト)」のリーダーである柏野牧夫氏および研究メンバー、さらにはアスリート、識者などに、「勝てる脳」のきたえ方について聞いていく。

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連載第14回 (前編) | 2022.3.15

ドラムと研究の両輪で、音楽と人間の本質に迫る

奏者からドラマー研究の開拓者へ


連載第14回 (後編) | 2022.3.15

ドラムと研究の両輪で、音楽と人間の本質に迫る

多様性のサイエンスから人間とは何かを解き明かしたい


連載第13回 (前編) | 2021.9.27

遠隔時代の身体

視覚障がい者との接触コミュニケーションを通じて遠隔コミュニケーションの可能性を探る


連載第13回 (後編) | 2021.9.27

遠隔時代の身体

固有な身体性と遠隔コミュニケーションについて考える


元プロ野球選手の桑田真澄さんが、2019年3月よりSBSプロジェクトのリサーチプロフェッサに就任した。周知の通り、桑田さんは、読売ジャイアンツのエースとして20年以上にわたり活躍した後、ピッツバーグ・パイレーツでメジャーのマウンドに立った名投手。引退後も少年野球の指導やプロ野球解説、東京大学運動会硬式野球部の指導などにあたるとともに、東京大学大学院総合文化研究科で科学的な視点から野球の研究を行ってきた。新連載ではスポーツ脳科学の観点から、勝つための脳と身体のきたえ方について聞いていきたい。

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連載第1回 | 2019.4.25

野球を科学的に捉えて、野球界に意識の変革を


連載第2回 | 2019.9.6

コントロールの真髄に迫る